淀屋橋行特急の運行日誌(保存版)

保存版だから更新はしない予定です。

公益性ばかり強調してもなぁ

スカイマークJALが喚問を受けたそうな。

ニュースを見ていると

自民党の議員が、スカイマークの鹿児島・徳島便からの撤退を
「寝耳に水だ、収益があがらんから撤退とは単純すぎないか?」
というような趣旨の質問をし、
それに対してスカイマークの西久保氏が
「わが社にその路線で赤字を続けろということか?納得できない」
というような至極当然の返答をしたところ
北側大臣が
「不愉快だ。収益があがらんからといって即撤退はどうか。赤字なら他社も撤退するんか?
公益性ちゅうもんをもっと考慮しろ」
という趣旨のことを言っていました。

このあたりは喚問のそもそもの趣旨「安全対策はどうなってんの?」
から外れているので、こんな質問はしちゃいかんでしょう、
という気もしないではない。


でもさぁ、民間企業に「公益性」を求めるのは筋違いだよね。
それは「国」の仕事だと思うのだなぁ。

極端な話をすると、赤字路線をずっと放置した結果
会社そのものが倒産しちゃった場合、
全体的な「公益性」はマイナスに触れちゃうよね。

だとすると部分的な公益性を切り捨てるのも、
そう悪いわけではない、ということです。

でも切り捨てちゃった部分の公益性を確保しなくちゃなんない、
利益が上がらないのもわかりきっているということなら、
もうこれは税金投入するしかない、そう思います。
こういうところを肩代わりするのが行政なんだ、
と公民あたりで習うじゃないですか。

しかし日本人は、似たような問題を抱えていた「国鉄」に対して
ノーを突きつけちゃった、採算とれなきゃ廃止やむなし、
という判断をしちゃったので、廃止・撤退になるのは
やむを得ない、と思うのです。


さらに今回の場合は、別に徳島・鹿児島まで行き着く手段が
無くなるわけではありません。
徳島にせよ鹿児島にせよJALの便があるし、鹿児島の場合は
加えてANAまであります。空路でさえ確保されているのだから
採算が合わないので撤退、という行為を「公益性」を理由に
非難することはできないはずです。
他のに乗りゃ済む話じゃないですか。

撤退するということは、他社に加えスカイマークがペイするほどの
客はいない、ということでもあるわけで、
適正な本数は現状より少なくていいんでないの?
増発を必要とする他方面の便に羽田のスロット空けとくのが筋なんじゃないの?

という感想しかもてませんでした。

政治家の面子のために赤字路線を存続させるということに、
「公益性」って果たしてあるのかどうか。
この国は金銭的な意味での資源もへりつつあるのだから、
最適分配ってやつを少しは考えた方がええんでないの?